様々な事情の上で子どもを児童養護施設に預けたいとき、「どうすれば預けられるの?」「何か条件や手続きはあるの?」と不安や疑問を持ちますよね。
この記事では、児童養護施設への入所条件や手続きの流れ・費用などをわかりやすく解説します。
子育ての負担を軽減し、適切な支援を受けるための選択肢として、児童養護施設の利用方法や代替案もご紹介します。
児童養護施設に子どもを預かってもらう期間や事情で手続きが変わる
ひとことに児童養護施設に預けたいと言っても理由は様々です。預けたい期間や事情によって入所までの流れが変わるため、まずはどういった理由で預けたいのかを明確にしましょう。
1〜7日間は子育て短期支援事業(子どもショートステイ)を利用して預かってもらうことができる
1週間以内など一時的な事情で預かってほしい場合は、子育て短期支援事業を利用することができます。
この事業は、保護者が疾病や仕事などの理由により家庭での養育が一時的に困難になった場合に、児童養護施設などで一定期間、子どもを預かる制度です。
利用できる期間は原則として7日以内となっていますが、やむを得ない事情がある場合は、最長2か月まで延長できることもあります。
全国の自治体でも利用者が増えてきており、育児疲れによる虐待やネグレクトに繋がらないよう、積極的な活用を子ども家庭庁も推進しています!
子育て短期支援事業の利用手続きは?
利用の手続きは、今住んでいるの市区町村の児童福祉担当窓口に相談することから始まります。
利用したい日数や日付や事情を相談し、児童相談所の担当者が家庭の状況を確認した上で一時入所の手続きを進めることができます。
子育て短期支援事業の利用料金は?
利用料金は、世帯の所得に応じて決められています。
生活保護世帯や住民税非課税世帯は無料で利用できる場合もありますが、1日1,000円〜6,000円前後の利用料がかかることがほとんどです。
住んでいる区や市によって金額が違うため、児童相談所に相談をした際に聞いてみると良いでしょう。
長期的に預かってほしい場合は児童相談所と面談の上で決定する
経済的な事情や、虐待や子どもとの不和など、短期では解決できない理由がある場合は児童養護施設に長期的に入所する相談ができます。
入所に相当する理由があるかを面談で確認
長期的な入所は短期的な入所と違い、家庭の問題を明らかにする必要があるので家庭環境や子どもの状況を詳しく聞き取って児童相談所が総合的に判断します。
長い間、家族が離れて暮らすことは子どもへの精神的な影響が大きく、慎重に議論する必要があるためすぐすぐの入所が叶わないこともあるでしょう。
入所にかかる費用は?
児童養護施設への入所費用は、世帯の所得によって異なります。
生活保護世帯や非課税世帯は費用がかからないことが多いですが、所得によって月額数万程度を支払う必要があり、例えば年収300万円世帯の場合はおおよそ月額1,5000円前後ほどになります。
支払う費用については詳しくこちらの記事で解説していますので、費用が気になる方がみてみてくださいね。
入所手続きまでどのくらい時間がかかる?
入所手続きにかかる時間は、ケースによって異なります。緊急性の高い場合は数日で入所できることもありますが、通常は1〜3か月程度かかることが多いです。
調査や判断に時間を要する場合や、適切な施設を探す過程で時間がかかることもあります。また、施設の受け入れ状況によっても変わってきます。
児童養護施設以外で子どもを預けられる施設
児童養護施設以外にも、子どもを一時的に預けられる施設や制度があります。これらは、保護者が仕事や病気などで子どもの世話が一時的に困難になった場合に利用できる選択肢です。
ファミリー・サポート・センターの活用
ファミリー・サポート・センターは、地域の子育て支援を目的とした会員制の相互援助活動です。子育ての援助を受けたい人(依頼会員)と子育ての援助を行いたい人(提供会員)をマッチングします。
このサービスは、保育園の送迎や放課後の預かりなど、比較的短時間の子育て支援に適しています。利用時間や内容は柔軟に設定でき、急な残業や休日出勤にも対応可能です。
ファミリー・サポート・センターを利用するには、まず地域のセンターに会員登録する必要があります。その後、利用希望日時や内容を伝え、適切な提供会員とマッチングが行われます。
このサービスの特徴は、地域の人々による相互支援という点です。子どもにとっては地域の大人と交流する機会となり、保護者にとっては地域とのつながりを深める機会にもなります。
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まとめ
児童養護施設への入所は、事情を抱える家庭にとっての選択肢の一つです。この記事では、児童養護施設に子どもを預ける条件や手続きの流れ、そして代替となる支援サービスについて詳しく解説しました。
また、児童養護施設以外にも、子育て短期支援事業による里親の活用やファミリー・サポート・センターなど、一時的に子どもを預けられる選択肢があることも覚えておくと良いでしょう。